看板・広告表現の新境地!フロント枠内に組込めるLEDサイン
掲載開始日:2016-10-17 00:00:00.0
店舗やオフィスビルの印象を決める“フロント”。なるべく、独自性の高いデザインを実現したいものですが構造上の問題や屋外広告物に対する規制で、結局似たり寄ったりになりがちです。商店建築を見つめ続けてきた昭和フロント(千代田区)では、そんなフロントデザインの表現の幅を広げるフロント組込型LEDサイン『EcoLEDa(エコレダ)』を開発。新発想の製品は各所から注目を集めています。今回はそんな同社に、開発の背景やフロントへの想いについて聞きました。
今回紹介する技術と製品
フロント組み込み型LEDサイン
『EcoLEDa(エコレダ)』
『EcoLEDa(エコレダ)』はフロントサッシの枠内にLEDを組込むことで、これまでには考えられなかったような演出を可能にしています。ガラスカーテンウォールなど外壁面のない物件にも取付けでき、ガラスが連続したフロント面にアクセントとして取り入れることもできます。
この記事で紹介した製品の関連資料がダウンロードできます。
景観と調和した美しいフロントを。フロントメーカーがサイン事業に参入
営業企画部 部長 渡辺 幸徳 氏
当社は、1963年(昭和38年)に昭和コーニア株式会社として創業、以来50年以上にわたってアルミ製ストアフロントの施工・販売を行ってきました。建築業界でフロント(Front)とは、「前面、建物の正面」のことで、店舗に使用される窓やドアなどを指します。
つまりストアフロントとは、お客様を出迎える建物の正面、まさに「お店の顔」。私たちは、そんな正面玄関に欠かせない製品を扱っており、店舗の品格やイメージの構築に携わってきました。
サイン事業に踏みだすきっかけとなったのは、とあるコンビニチェーンからの依頼でした。大学のキャンパス内に出店するにあたり、通常の看板では敷地内の景観を乱してしまいます。そこで、キャンパスの雰囲気を壊すことなく、それでいて存在感を発揮できるようなストアフロントをつくってほしいという相談がきたのです。
最初は、なにもかも手探りでのスタートでした。サインとフロントは近いようで全くの別物です。広告物に関するノウハウも全くなかったため毎日が勉強の連続でした。それでもサッシメーカーとして長年培ってきた技術と、「フロントサッシの枠内にサインを収める」という発想で、お客様に喜んで頂けるフロントが完成しました。
屋内広告物として設置可能
フロント枠内に組込めるLEDサイン『EcoLEDa(エコレダ)』
『EcoLEDa』自動ドア組み込みタイプ
コンビニチェーンからの依頼をきっかけに製品化したのが、『EcoLEDa(エコレダ)』※です。フロントサッシの枠内にLEDを組込むことで、これまでには考えられなかったような演出を可能にしています。ガラスカーテンウォールなど外壁面のない物件にも取付けでき、ガラスが連続したフロント面にアクセントとして取り入れることも可能です。
看板やサインは一般的に『屋外広告物』として扱われますが、エコレダは『屋内広告物』として扱われます。そのため、『屋外広告物』と比較すると、規制が緩和されます。さらに、屋内から施工できるので、交換もしやすくフロントデザインの幅がより広がります。
すでに多くの店舗や大型商業施設、オフィスビルなどで導入頂いており、集客アップのためにご利用頂いています。今年で47回目となった、当社で毎年開催している「ストアフロントコンクール」にもエコレダを使った独特なデザインの建物が多数入賞しています。
※特許取得済み(第5660974号 表示装置及び表示装置のメンテナンス方法)
第47回ストアフロントコンクールのグランプリ(左)と銅賞作品(右)
テナントビルにも設置可能。両面発光タイプなど全12タイプがそろう
技術開発部 田中 信行 氏
エコレダはこれまでにない発想の製品なので、多くのデザイナーや設計士の方から声をかけて頂いています。その分、建築物の種類や状況にあわせて様々な改良に関するご要望を頂きます。
例えば、「テナントビルでサッシに傷がつけられない」というお客様からの要望をうけ、既設のサッシに穴を開けなくてもサインの取り付け、配線が行えるタイプを開発しました。また、デザイナーから「なるべくフレームの幅を狭くして、サインを目立たせたい」という要望をうけ、フレーム幅を小さくした、PRサインに最適なタイプも用意しています。
最近では、ドアもデザインの一部として活用したいという要望にお応えして、ドアに組込めるタイプも販売を開始しました。これにより、彩られたフロントの中でドアだけがぽっかりと浮いてしまうということもなくなります。
このように大きなものから細かなものまで、お客様の声にしっかりと耳を傾け、イメージ通りのフロントデザインを具現化できるよう製品の開発を続けてきました。今では、エコレダは12個のラインアップを揃えています。
「こんなことできない?」は、期待の証拠。開発力で応え続ける
新開発の『EcoLEDa ライン』はスパンドレル部(フロア間の外壁)も彩る
目下、最も注力しているのが新発売の『EcoLEDa ライン(エコレダライン)』です。従来、カーテンウォールのビルはスパンドレル部(フロア間の外壁)に意匠性の向上を妨げられてきました。「なにか新しい演出はできないか」という声にお応えして開発したのがこのエコレダラインです。手を加えるのが難しかったスパンドレル部に光の演出が加わることで、夜の街でも存在感が際立つ新しいビルの顔を作り出します。
お客様との打ち合わせの際によく、「こんなことできない?」と聞かれることがあります。それは、オンリーワンのデザインをしたいという気持ちの表れだと思います。そんなお客様に期待を寄せて頂くからには、当社としても全力で応えたい。そのために「お客様の声を聞くこと」、「期待に応える製品を開発すること」はこれからも続けていきます。
今後はグループ間(三和グループ)での連携を深めていき、当社以外の商品にもエコレダを展開したいと考えています。それにより、さらにハイレベルな要求にもお応えできるようになるはずです。フロントのことでお悩みでしたら、ぜひ当社にご相談ください。